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下肢静脈瘤 日帰り手術

専門医による下肢静脈瘤の日帰り治療

私は下肢静脈瘤治療において全国有数の症例数を誇るJR仙台病院血管外科に国内留学し、下肢静脈瘤治療を学びました。 その後、東北医科薬科大学病院にて静脈瘤外来を新設して、数多くの患者さまを治療してきました。当院は下肢静脈瘤血管内焼灼術に使用するレーザー高周波の両方の医療機器を所有する全国でも数少ないクリニックです。 現在はストリッピングのような負担の重い治療ではなく、下肢静脈瘤血管内焼灼術のような負担の少ない治療が主流です。また2019年に12月に保険収載された、最新の治療法である下肢静脈瘤血管内塞栓術(グルー治療)も実施しております。各々特性がございますので、患者さま一人一人に最適な方法を選択して治療いたします。
名取市内の方はもちろん、仙台市太白区、仙台市若林区、仙台市宮城野区、仙台市青葉区、仙台市泉区、岩沼市、柴田町、亘理町、富谷市などはお近くですので、お気軽にご相談ください。 県外の方も数多くご来院いただいておりますので、福島県、岩手県、山形県、秋田県、青森県の方は予約システムをご利用いただき、是非受診してください。

当クリニックの下肢静脈瘤治療

下肢静脈瘤血管内焼灼

従来の下肢静脈瘤の治療は、メスで足のつけ根と膝周囲の2カ所を切開して静脈瘤となった血管を取り去るといったものでした(ストリッピング手術)。後述の下肢静脈瘤血管内焼灼術と比較して、術後の痛みが強く、出血や神経障害などの合併症が起こることがありました。また、全身麻酔による手術で、数日間の入院を必要とすることが多かったです。
技術の進歩により、現在は身体に負担の少ない高周波による治療が主流になりました。点滴の針程度の細さのカテーテルという管を血管の中に通し、高周波の熱によって静脈瘤を焼いてふさいでしまう治療です。局所麻酔による手術、点滴の針を刺す程度の痛み、片足10分程度の手術時間、日帰り手術が可能、と患者さまの負担は著しく少なくなりました。

下肢静脈瘤血管内焼灼術(下肢静脈瘤のレーザー・高周波による治療)の実際の流れ

  1. 1. カテーテル挿入

    1. カテーテル挿入

    超音波機器で血管の位置を確認しながら、点滴の針程度の細さのカテーテルを血管内に通します。

  2. 2. 血管を焼く前の準備

    2. 血管を焼く前の準備

    超音波機器で血管の位置を確認しながら、血管周囲に麻酔します。

  3. 3. 血管を焼く

    3. 血管を焼く

    カテーテルで血管を数カ所焼きます。

  4. 4. 血管がふさがる

    4. 血管がふさがる

    カテーテルの熱により血管がふさがります。

下肢静脈瘤血管内塞栓術(グルー治療)

下肢静脈瘤血管内塞栓術(グルー治療)

下肢静脈瘤血管内塞栓術とは、静脈瘤の中にカテーテルを入れて、接着剤(グルー)を注入し、血管をふさぐ方法です。
下肢静脈瘤血管内焼灼術との違いは、熱による組織の損傷がないので静脈周囲に局所麻酔をする必要がありません(カテーテルを入れる部分1カ所のみ局所麻酔をするだけで手術が可能です)。手術後に弾性ストッキングを着用する必要もありません。術後の安静も必要なく、手術直後よりジョギングなど軽い運動や仕事も可能です。
一方で、蛇行の強い曲がりくねっている静脈には不向き、接着剤(グルー)によるアレルギー症状がでることがある、長期にわたって接着剤(グルー)が体内に残る、などデメリットもございます。

下肢静脈瘤血管内塞栓術の実際の流れ

  1. 1. カテーテル挿入

    1. カテーテル挿入

    超音波検査で血管の位置を確認しながら、点滴の針程度の細さのカテーテルを血管内に通します。

  2. 血管内に接着剤(グルー)を注入 血管を圧迫

    2. 血管内に接着剤(グルー)を注入

    血管内に接着剤(グルー)を注入し、圧迫します。

  3. 血管を圧迫

    3. 血管の閉塞

    接着剤(グルー)により血管がふさがります。

下肢静脈瘤とは?

●足の血管がコブになる病気

下肢静脈瘤は足の血管の病気です。下肢とは足のことで、静脈瘤は血管(静脈)がコブ(瘤)のようなふくらんだ状態のことをいいます。

●「足がむくむ、だるい」が発症のサイン

下肢静脈瘤の症状はほとんどがふくらはぎにおこります。足に血液がたまることによっておこるので、午後から夕方に症状が強くなるのが特徴です。

●血液の逆流をふせぐ静脈弁がこわれると下肢静脈瘤に

血液の逆流をふせぐ静脈弁がこわれると下肢静脈瘤に

静脈の中には静脈弁があり、立っているときに血液が心臓に戻らず足の方に戻ってしまうのを防いでいます。 この弁が壊れると、血液が逆流してその下にある静脈に血液がたまってしまいます。 血液がたまった状態が何年も続くと徐々に静脈がひき延ばされて太くなります。さらに太くなると静脈はヘビのようにグネグネと曲がりくねった状態になります。 この静脈が曲がりくねった状態を「下肢静脈瘤」といいます。
下肢静脈瘤は見た目が悪くなるだけではなく、汚れた血液が足にたまったり、静脈の中の圧力が高くなったりすることによる炎症によって様々な症状がおこります。

●10人に1人が下肢静脈瘤

10人に1人が下肢静脈瘤

下肢静脈瘤は、40歳以上の女性に多く認められ、年齢とともに増加していきます。日本人では15歳以上の男女の43%、30歳以上では62%もの人に静脈瘤が認められたとの報告もあります(※1)。 40歳以上を対象とした調査(※2)では、全体で8.6%(男性 3.8%、女性11.3%)に認められ、患者数は1,000万人以上と推定されます。 また、出産経験のある女性の2人に1人、約半数の方が発症するというデータ(※3)もあり、下肢静脈瘤はまだまだ認知はされていませんが、実は身近な病気なのです。

  1. ※1 平井正文, 久保田仁, 川村陽一他 脈管学28: 415-420, 1989
  2. ※2 小西ら2005年西予地区コホート研究(愛媛県西部の1市5町の40歳以上の住民を対象として愛媛大学公衆衛生学教室 小西正光教授によって2002年から勧められている調査)脳卒中および心筋梗塞既往者を除外した9,123人(男性3,302人、女性5,821人、平均年齢62.4歳)における「下肢表面が盛り上がって蛇行している血管で、かつ起立すると目立つもの」と定義された静脈瘤(表在性静脈瘤:伏在、側枝、網目の一 部と考えられる)の出現頻度です。
  3. ※3 平井正文,牧篤彦,早川直和:妊娠と静脈瘤静脈学:255-261,1997

日本人の9%に下肢静脈瘤があり
患者数は1,000万人以上
出産経験のある成人女性の2人1人が発症する

下肢静脈瘤の種類

  • 大伏在静脈瘤

    大伏在静脈瘤

    大伏在静脈は足首の内側から下腿・大腿の内側を通り足の付け根で大腿静脈に流入する静脈です。
    長年、血液が逆流して静脈にたまることによって、大伏在静脈がコブ状に隆起したものを大伏在静脈瘤といいます。 様々な症状が生じるため、下肢静脈瘤血管内焼灼術による治療が望ましいです。

  • 小伏在静脈瘤

    小伏在静脈瘤

    小伏在静脈は足首の後ろからふくらはぎを通って膝の後ろで膝窩静脈に流入する静脈です。
    長年、血液が逆流して静脈にたまることによって、小伏在静脈がコブ状に隆起ししたものを大伏在静脈瘤といいます。 様々な症状が生じるため、下肢静脈瘤血管内焼灼術による治療が望ましいです。

  • 網目状静脈瘤

    網目状静脈瘤

    皮膚の直下にある直径2mmまでの細い静脈に生じる静脈瘤で膝裏によく見られます。基本的には無症状です。

  • くもの巣状静脈瘤

    皮膚の直下にある直径0.1~1mmまでの細い静脈に生じる静脈瘤です。基本的には無症状です。 気になる方は硬化療法により治療します。

  • 側枝静脈瘤

    大伏在静脈や小伏在静脈から枝分かれした短い静脈が拡張した静脈瘤で、膝より下の部分に比較的多く見られます。
    伏在静脈よりも細く短い血管で起きるため比較的症状は軽いことが多いですが、伏在静脈瘤を合併している場合は、同時に治療する必要がございます。

下肢静脈瘤の症状

●下肢静脈瘤は様々な症状を引き起こします

  • 足の血管が浮き出て見える
  • ふくらはぎがだるい、重苦しい
  • 足のむくみ(浮腫)
  • 足がつる(こむら返り)
  • 足のしびれ、冷感
  • 足のむずむず感、不快感
  • 足のかゆみ、湿疹
  • 足の黒ずみ(色素沈着)
  • 足の皮膚がかたくなる(硬化)

●進行すると皮膚に穴があくこともあります

皮膚潰瘍

下肢静脈瘤は弾性ストッキングによる圧迫療法で病状の進行を止めることはできても、手術以外で治すことはできません。
病状が進行すると、皮膚に穴があき(皮膚潰瘍)、出血することもあります。

下肢静脈瘤の原因

下肢静脈瘤になりやすい人、なりにくい人がいます。
代表的な原因は4つございます。

  • 遺伝
  • 妊娠
    出産
  • 加齢
  • 立ち仕事

負担の少ない予約→受診→手術の流れ

診療日に直接ご来院いただくことも可能ですが、ご希望の日時をWEB予約していただくこともできます。予約日には診察・検査を行った上で手術日を決定いたします。 手術日は手術患者さまのみの完全予約制で、お待ちいただくことなく手術を受けられます。術後にお休みいただく個室も用意しておりますので、すぐお帰りいただかずお休みになっていただくこともできます。

予約

ご希望の日時に予約(WEB予約)をとります。ご希望日の1か月前から予約可能です。

予約日
  1. 1.問診

    まずは肉眼的所見と自覚症状を確認し、下肢静脈瘤の疑いがあるかどうかを判断します。

  2. 2.下肢静脈超音波検査

    下肢静脈超音波検査を行い、下肢静脈瘤の有無を確認します。

  3. 3.術前検査

    採血、心電図検査などを行い、手術が安全に行えるか、確認いたします(問題がある場合は、後日連絡いたします)。

  4. 4.手術の日程調整

    可能な限り患者さまのご都合に合わせて予約日を調整します。

  5. 5.手術説明

    医学用語もできる限り平易な言葉に言い換え、わかりやすい説明を心がけております。
    わかりにくい点、気になる点は、是非ご質問ください。

手術当日
  1. 6.手術

    手術は水曜午後や平日夕方に行っております。
    患者さまが安心して手術を受けられるように、声がけを心がけております。
    痛みが極力少ないように、細い針で局所麻酔いたします。
    通常片足10~15分程度で終了します。
    治療終了後は弾性ストッキングを着用していただきます(下肢静脈瘤血管内塞栓術の場合は不要です)。
    術後に痛み止めや化膿止めの飲み薬を処方いたします。

術後翌日(あるいは翌々日)
  1. 7.術後の再診

    翌日(あるいは翌々日)、下肢静脈超音波検査で下肢静脈瘤がふさがっているか確認します。 術後2週間から1か月は、術後合併症の予防のため弾性ストッキングの着用を推奨しております(下肢静脈瘤血管内塞栓術の場合は不要です)。

術後の診察

術後翌日(あるいは翌々日)の再診で大きな問題なければ、術後1週間後、約1ヵ月後、3カ月後、6ヵ月後に診察となります。問題なければ終診となります。

よくあるご質問

Q:手術は痛いですか?

下肢静脈瘤血管内焼灼術(下肢静脈瘤のレーザー・高周波による治療)の場合
カテーテル挿入前に局所麻酔を行います(髪の毛ほどの細い針を用います)。
血管を焼く前には同様に血管周囲に局所麻酔を行います。
もしも手術中に痛みがあれば、麻酔を追加しますので、ご安心ください。

下肢静脈瘤血管内塞栓術(グルー治療)の場合
カテーテル挿入前に局所麻酔を行います(髪の毛ほどの細い針を用います)。
麻酔するのはこの1カ所のみです。

Q:手術後は痛みますか?

数日間、軽い痛みが出ることはございますが、痛み止めの飲み薬(手術日に処方いたします)をお飲みいただければよくなることがほとんどです。

Q:手術後、歩いて帰宅できますか?

歩いて帰宅できます。術後にお休みいただく個室も用意しておりますので、すぐお帰りいただかずお休みになっていただくこともできます。

Q:手術当日は車で行ってもいいですか?

1時間圏内の距離まででしたら問題ない場合がほとんどですが、個人差がございます。ご心配な方は、ご家族に送迎していただくか、公共機関・タクシーなどをご利用ください。

Q:手術のあと、自宅で処置は必要ですか?

下肢静脈瘤血管内焼灼術(下肢静脈瘤のレーザー・高周波による治療)の場合
基本的には翌日(あるいは翌々日)の再来日までは術後に履いていただいた弾性ストッキングを着用したままでいただきます(痛みがある場合などは脱いでいただいて構いません)。
その後は、術後2週間から1か月は、術後合併症の予防のため弾性ストッキングの着用を推奨しております(就寝時など適宜脱いでいただいて構いません)。

下肢静脈瘤血管内塞栓術(グルー治療)の場合
翌日(あるいは翌々日)の再来日までは術後に巻いた弾性包帯をつけたままでいていただきます。
その後、処置や運動制限などはございません。

Q:遠方から受診しても構いませんか?

是非ご相談ください。下肢静脈瘤の治療に精通した医療機関は東北地方にはまだ少ないのが現状です。名取市内の方はもちろん、仙台市太白区、仙台市青葉区、仙台市宮城野区、仙台市泉区、岩沼市などにお住まいの方、岩手県、山形県、秋田県、青森県、福島県にお住まいの方も、下肢静脈瘤にお悩みの方は是非ご相談ください。

Q:何歳から診察・治療を行っていますか?

15歳から診察・治療を行っています。

診療内容

  • 皮膚科

    皮膚科

    赤ちゃんからご高齢の方まで、湿疹や水虫(足白癬)などの内科的な皮膚疾患、皮膚腫瘍などの外科的な皮膚疾患に対応しております。専門領域【下肢静脈瘤・皮膚腫瘍の日帰り手術、青アザ(異所性蒙古斑・太田母斑)・茶アザ(扁平母斑)・外傷性刺青イレズミ、赤アザ(単純性血管腫・イチゴ状血管腫)・赤ら顔(酒さ・毛細血管拡張症)の保険診療でのレーザー治療】は各ページをご参照ください。

    • ※1:爪の肥厚(盛り上がった爪)の診察は行っておりません。
    • ※2:巻き爪・陥入爪の手術は現在は行っておりません。
  • 内科

    内科

    15歳以上より診察
    ※かぜ症状の方は6歳以上より診察(検査希望なしの方は内科順番予約/検査希望の方は発熱外来でご予約ください)

    • ※1:詳細ページの目次に記載の疾患以外の内科疾患の診察は行っておりません。
      自律神経失調症・不安神経症・心身症などの心療内科疾患・精神科疾患の診察は行っていません。不明熱・原因不明のせき・胸痛などの精密検査も行っておりません。
    • ※2:発熱患者さまで検査希望の方は発熱外来でご予約ください。
      発熱外来では原則かぜ症状のみが対象です。胃腸炎症状で検査希望の方は15歳以上となります。
      発熱外来は不明熱を精査する外来ではありませんので、ご注意ください。
  • アレルギー科

    アレルギー科
    【花粉症(アレルギー性鼻炎・結膜炎)、喘息のみ】

    アレルギー疾患は、様々な診療科の疾患が合併するのが特徴です。
    花粉症(アレルギー性鼻炎・結膜炎)、喘息のみ診察しております。
    ※アトピー性皮膚炎、蕁麻疹などの皮膚疾患は、皮膚科の当日の順番予約で受付してください。

  • 下肢静脈瘤 日帰り手術

    下肢静脈瘤 日帰り手術

    宮城県(名取市、仙台市、岩沼市など)のクリニックで唯一、下肢静脈瘤血管内焼灼術・下肢静脈瘤血管内塞栓術の日帰り手術をしております。下肢静脈瘤でお悩みの方は是非ご相談ください。

  • 皮膚 日帰り手術

    皮膚 日帰り手術

    頭のてっぺんから足のつま先まで、皮膚のできものでお悩みの方はお気軽にご相談ください。多くのできものは日帰り手術で取ることができます。

  • レーザー・たるみ外来

    当院では、Qスイッチ・ルビーレーザー、色素レーザー(Vビーム)、キセノン光線治療機(C-IPL:Cooling Intelligence Pulse Light)、CO2レーザー、ボルニューマーといった各種レーザー・たるみ治療器を取り揃えております。

  • ヒアルロン酸・ボツリヌス毒素外来

    ヒアルロン酸は元々体内にある成分のヒアルロン酸を注入し、皮膚をふくらませ、ほうれい線(鼻唇溝)やしわを改善する施術です。
    ボツリヌス毒素の局所療法は、表情筋の緊張を和らげ、しわを目立たなくする効果が期待できます。